吃音者雇用・採用ガイドライン 吃音者の就労支援や合理的配慮について

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【随時更新】人事採用担当者の方へ 吃音者雇用ガイドライン 働く吃音者への合理的配慮とはなにか? 吃音者を採用する場合はどうしたらよいのか? 吃音者採用事例 雇用事例について

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【吃音Q&A】吃音は発話発語の障害 そして相手、聞き手の時間を奪う障害

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吃音者の派閥抗争って?

吃音当事者には障害受容ができている人

障害受容ができていない人がいる?

障害者手帳を持っていないのに一般枠で配慮を希望する吃音者がいる?

どのような吃音者当事者なら一緒に働ける?

吃音の他にも自閉症スペクトラムやADHDの人もいるかもしれない?

 

 

■5. それでは吃音者の採用 吃音者雇用ガイドラインはどうなるか? 吃音の就労支援、合理的配慮とは?

まず、これは採用する側、雇用する側の主義主張を明確にする必要があります。

人事採用担当と経営者がよく考えて明確にする必要があります。

 

吃音は現在、精神障害者保健福祉手帳の対象になっています。2年更新の手帳です。

ごく一部、吃音の状態が重度な『家族でないと意思疎通できない』レベルの人であれば身体障害者手帳の4級を持っています。

 

4番で説明したように、吃音だけではなく、吃音とその他の発達障害を持っている吃音者もいます。これも難しいところです。

 

 

これらの情報や吃音者の派閥抗争を知ったうえで考えを明確にする必要があります。雇用する側は吃音者をどのようにとらえるのか?が重要になります。

 

 

1.吃音に限らず、どんな障害でも社会的障壁がある人でも、仕事の成果を出すならば一般枠で働いてほしい。一般枠での機会を与える。

 

2.吃音に限らず、どんな障害でも社会的障壁がある人もでも、手帳を取得して障害者枠で働いてほしい。

 

3.吃音に限らず、どんな障害でも社会的障壁がある人もでも、手帳を取得して障害者枠で働いてほしい。仕事は責任ある仕事、出世できるようにする。正社員雇用する・いつかは正社員にする。(しかし採用する側、雇用する側の本音として少しでも障害があるなら、少しでも仕事・業務に配慮しなければならないのであれば法定雇用率に計算したいから障害者手帳は持っているべきである)

 

 

 

この3つでしょうか。

まずこの部分を明確にする必要があります。雇用する側としては少なくとも『障害受容のできている吃音者』を採用したいと思うはずです。派閥抗争をしているトラブルメーカーよりもそうではない温厚で穏健な人が良いと考えるはずです。そして発達障害者支援法やICD-10やDSM-5に定義されている吃音という障害であれば障害者手帳を持っていることがデフォルトであると考えるかもしれません。

 

この雇用する側のホンネ、障害者雇用業界のホンネを理解していない吃音者が多いことも事実です…。

 

 

■6. 吃音者への合理的配慮とは具体的に何をすればいいのか?

吃音は話すこと、発話することの障害です。(ただし発話器官に障害があるのではなく、発話しろと命令する脳神経の障害・神経発達ネットワークの障害です。)

例えば、挨拶ができない、自分の名前や社名が言えない、他人の名前を言えない、マニュアル通りの決められた順番で話せない、言いやすい言葉を発話するために敬語を使わない場合もある。などなどが考えられます。

 

(ただ、これだけ色々な合理的配慮を職場で、採用側、雇用する側が行う可能性があるとなると障害者手帳所持は必須だと思いますが……)

 

(吃音の障害者認定反対派の人は、吃る権利があると考えているので、一年間365日ありとあらゆる場所で吃りまくるので、そのありのままの状態を一般雇用枠で認めることになります…)

 

◆吃音者に想定できる、考えられる合理的配慮一覧

 

・声をだして挨拶ができない場合は笑顔や会釈でも良いとする。

 

・電話応対を一部免除する。全部免除する。社内の電話のみ応対させる。外部との電話応対は免除する。

 

・社内アナウンスや店内アナウンス、放送の業務を免除する。

 

・落語家の桂文福さんのように歌いながらメロディに乗せて職場内やお客様のところで話してよいと認める。吃音者は歌いながら、メロディに合わせて話すと吃らない人がとても多いため。

 

・落語家の桂文福さんのように、会話の中でギャグを織り交ぜたり、舌打ちをして滑稽な音を鳴らして職務遂行をしても、それを許容する。許す。怒らない。吃音者の道化キャラで働くことを認める。

 

・社内の朝礼、全体集会、全体挨拶、飲み会の挨拶、式典の挨拶などで口頭発表させることや社訓の暗唱や社内用語暗唱などを免除する。

 

・吃音者には営業以外の仕事をしてもらう。他の障害者のように社内の仕事をその分切り出す。その仕事をしてもらう。

 

・吃音者は吃ること避けるため、言いやすい言葉に言い換えを行う。「赤いボールペン」→「レッドなボールペン」、「トイレ」→「お手洗い」、「昨日(きのう)」→「昨日(さくじつ)」、「水曜日」→「火曜日の次の日」、「新聞紙」→「ニュースペーパー」などと言い換えることがあります。

 

それを不自然だと笑わない。指摘しない。

 

・吃音で有名な芸能人やアナウンサーや総理大臣や王族がいるからといって、あなたの目の前にいる吃音者はそうではない場合もあると認識を改めること。XXさんがこうやって成功したからあなたもやりなさいと意味不明のアドバイスをやめる。障害が個性となる職業のイスは非常に限られている。

 

・筆談を利用できるようにする。

 

・吃音者は吃ることを避けるため、言いやすい言葉を発話する。場合によって敬語などを使わずにタメ口になってしまうことがある。それを認める。許す。怒らない。

 

・営業や電話応対を認めるにしても、必ず初回に外部やお客様に接するときに、同僚や上司が「弊社のXXは吃音という障害があるので。話し方が不思議に思われるかもしれませんが仕事には影響がないので気にしないでほしい」と説明する。

 

→とくに職場の同僚や上司が一度、吃音当事者とファーストコンタクトする相手に説明するステップは重要です。吃音当事者自分の言葉で説明するのは大切ですが、同僚や上司のワンクッションがあるかないかでは相手側の受け止め方も変化します。

 

・電話応対の場合 自動音声システムでを利用する。「この電話は吃音者、吃る人が架電しています」、「この電話は吃音者、吃る人が受電しています」こういったアナウンスも必要になるでしょう。

 

・口頭での報告連絡相談よりも筆談以外に手書きメモやEメールやチャットの利用を認める。コミュニケーションアプリの利用を認める。

 

・吃音者は人それぞれであるが、話すときに、唾液を飛ばしてしまうことがあるので、マスクの着用を認める。

 

・工場や調理場など安全確認が重要視される職場で、「後ろ通ります」、「声出し安全確認作業」ができない場合ブザーやホイッスルなど他の手段を考える。

 

・飲食店やサービス業であれば、いきなりステーキの従業員が利用している透明マスクの着用を認める。(これは吃音者の中に吃るとき唾液を飛散させる場合もあるためである)

 

・飲食店やサービス業以外では普通の顔が隠れるマスクの着用を認める。吃音者は吃る時の顔を見られたくない人もいます。口がまがる。唇が震える。唇が尖る。口元が痙攣する。唾液を飛ばしてしまう。白目をむいてしまう。視線が合わない。などなど吃るときの外見上の影響がでる当事者も存在するためです。

 

・飲食店やサービス業ではお店の入り口などに、「吃音者が働いています」と告知すること。聴覚障害者の洋菓子店のように吃音者が働いていることを説明しましょう。タッチパネル方式だと聴覚障害者も吃音障害者も助かりますね。

 

・吃音者がホウレンソウや会話をするときに、吃ってしまうため他の人よりも時間が倍近く必要だとしても、ゆっくり余裕をもってその話を聞く。

 

・吃音者の言葉を先取りしない。吃音者の主義主張によっては最後まで言い切るまで待ってほしい人もいます。逆に話している途中で、XXXのことを言いたいの?と言われたほうが話しやすい人もいます。 ※このあたりは当事者とよく話し合う